2023年10月29日、大腸がんのため55歳という若さで惜しくもこの世を去ったHEATHさん。そのお別れ会が、東京・渋谷区の「Spotify O-EAST」でおこなわれました。
HEATHさんが愛されていた証としてのお別れ会に
HEATHさん自身がもっとも気に入っていたという写真を真っ白の薔薇で埋め尽くした祭壇。そして並ぶ、愛用した10本のベース。
X JAPANをイメージしたという赤い薔薇が献花として採用されました。
昼12時から夜9時まで一般開放となった会場「Spotify O-EAST」には、実に約10,000人もの人が参列。献花とともに、祭壇のHEATHさんの写真やベースを前に最期の別れ。
別れを惜しむファンが遺影を前にして泣き崩れるシーンもあるなど、HEATHさんが愛されていたことがよくわかるお別れ会となりました。
YOSHIKIからの手向けは「ENDLESS RAIN」に乗せて
夜10時からは、生前HEATHさんと音楽活動をともにしてきた仲間たちとのお別れの時間。
冒頭、X JAPANのリーダーでありお別れ会の主催を務めたYOSHIKIさんからの挨拶があったのですが、独特のゆったりしたテンポの語りはそのままでも、そのかすれた声が、悲しみの深さを物語っているようでもありました。
「Xは、HEATHが加入してX JAPANになりました。今日に至るまでずっと支えてくれて。X JAPANは波乱万丈だらけのバンドで、そんなむちゃくちゃなグループでも、いつも、誇りをもって『自分はX JAPANのベーシストです』と言ってくれていた」
「HEATHは、『みんなで明るく送ってほしい』と、この遺影の写真を選んだそうです。最後までロックミュージシャンとして生き通した。『何てかっこいいヤツなんだ』と思います」
そんなYOSHIKIさんですが、悲しみに暮れるばかりではなく、最後にはこう締めくくりました。
「僕らは、HEATHのために前に進まなきゃいけない」
そうして追悼のピアノへ。曲は「ENDLESS RAIN」。その音色には、悲しみだけではない、前を向いてロックに全霊をかけるという強い意志が宿っているようにも聴こえます。それこそが、YOSHIKIさんからHEATHさんへの手向けの想いだったのでしょう。